将来の気候は東アマゾンのコウモリにほとんど生息場所を残さない

気候変動が予測通りに進行した場合、現在生息している種の半数が適切な生息地を見つけられない可能性があります。

GBIF 経由で使用されたデータリソース : 83 species
Carollia perspicillata
Colony of Seba's short-tailed bat (Carollia perspicillata) by Fernando Farias via iNaturalist. Photo licensed under CC BY-NC 4.0.

花の授粉者、種子散布者、また害虫駆除者として、コウモリは生息する地域で重要な生態系サービスを提供しています。人間活動が原因の気候変動はコウモリの生息地を脅かし、コウモリとともに影響を受けた種が提供する生態系サービスをも脅かす恐れがあります。

気候変動がブラジルのパラにあるカラハス国有林のコウモリの多様性に与える影響についての新しい研究で、研究者らはこの地域に生息する80種を超えるコウモリについての情報を収集しています。GBIF上の種のオカレンスと将来の気候シナリオを組み合わせ、彼らは種分布モデルを作成し、これらのシナリオの下では種の57%がカラハスに生息に適した場所を見つけられなくなる可能性があることを示しました。花の蜜を食糧とするコウモリでは、生息適地が見つけられるのはただ1種のみと予測されています。

500を超える植物の種(重要な作物を含む)がこれらのコウモリによる授粉と種子散布に依存しているため、気候変動が生態系サービスに与える間接的影響は壊滅的な可能性があります。

Link to original article

Costa WF, Ribeiro M, Saraiva AM, Imperatriz-Fonseca VL and Giannini TC (2018) Bat diversity in Carajás National Forest (Eastern Amazon) and potential impacts on ecosystem services under climate change. Biological Conservation. Elsevier BV 218: 200–210. Available at: https://doi.org/10.1016/j.biocon.2017.12.034.