エクアドルにおけるヘビ咬傷リスクのマッピング使用データ

エクアドルの人口密集地におけるヘビ咬傷による中毒のリスクマップを作成するためのオープン種出現データの研究モデルです。

GBIF 経由で使用されたデータリソース : 9,111 species occurrences
Bothrops atrox
Common lancehead (Bothrops atrox) observed near Tena, Ecuador by Felix Fleck. Photo via iNaturalist (CC BY-CN 4.0

ヘビ咬傷は、特に熱帯地域において、深刻な公衆保健課題です。ヘビ咬傷の社会的および時間的局面については研究されていますが、ヘビ咬傷リスクの地理的分布についてはあまり知られていません。

エクアドルには39種類の毒ヘビがおり、世界でも最も種の多様性に富んだ地域です。実際の咬傷率を大規模に評価するには費用がかかりすぎるため、この研究では相関アプローチを使用し、医学的に関連性のある種のGBIF上のオカレンスをモデリングすることによりヘビ咬傷リスクをマッピングしています。

これらのモデルから、中央アンデス地域はリスクが低いのに対し、近接する沿海部やアマゾン流域はリスクが高いことが示唆されます。この所見は、ヘビ咬傷の先行報告と一致します。著者らはこれらの結果を地方の農村地域の地図に適用し、人口密度が高くヘビ咬傷リスクの高い187か所のコミュニティを特定しました。

この研究のモデルは実際の咬傷発生データを使用していませんが、ヘビ咬傷のリスク評価が著しく進歩していることを示しています。著者らは、エクアドルにおけるヘビ毒による中毒のパターンについて理解を深めるため、全国的なヘビ咬傷報告システムの実現を呼びかけています。

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Yañez-Arenas C, Díaz-Gamboa L, Patrón-Rivero C, López-Reyes K and Chiappa-Carrara X (2018) Estimating geographic patterns of ophidism risk in Ecuador. Neotropical Biodiversity. Informa UK Limited 4(1): 55–61. Available at: https://doi.org/10.1080/23766808.2018.1454762.