空間データを可視化することは、大量の種のオカレンスを扱う際に重要なツールとなります。しかし、何百万もの点を地図上にプロットするのは計算コストが高く、また、重なりがあると視覚化が妨げられることがあります。
この解決に向けて、ドイツのマールブルグ大学の研究者らは、集約された重なりのない点座標を円で表すマップを作成するための新しい可視化アルゴリズムを設計しました。この手法「円併合四分木CircleMergingQuadtree(CMQ)」は、すべての点を一定の半径の円にし、重なり合う円がなくなるまで重なっている円を併合(そして拡大)するという反復した変換に基づいています。
著者らは、GBIF上の1種あたり数百レコードから数百万のレコードまでの50種のオカレンスを用いて、このアルゴリズムの性能と品質を既存の手法と比較しました。その結果、CMQはテストした他の手法と同じかそれ以上の品質を提供しつつ、処理の実行時間に関しては最大2桁も優れていることを証明しました。